過去の資料を整理していたら、実際に私が受けた個別指導の報告書が出てきました。
メモ代わりに公開させていただき、ご覧いただいた方の少しでもお役に立てればと思います。
なお、基本的にそのままの形にしていますが、若干の加筆修正を加えています。
また、内容の重複など所々読みづらい部分があることをご了承ください。
- 該当患者30人の指摘事項(順不同)
- 指摘事項1:漢方薬の食後服用
- 指摘事項2:ネオドパストン配合錠L100の半錠調剤に対する自家製剤加算算定
- 指摘事項3:カルブロック錠16mgの2錠×1日2回
- 指摘事項4:エパデールS900の食後服用
- 指摘事項5:パリエット錠10mgの8週をこえる長期処方
- 指摘事項6:チラーヂンS25μgの半錠調剤に対する自家製剤加算算定
- 指摘事項7:エクア錠50mgの特定管理薬剤指導加算算定
- 指摘事項8:ベイスンOD錠0.2mgの食直前
- 指摘事項9:タケプロンOD錠15mgの8週をこえる長期処方
- 指摘事項10:一包化加算算定
- 指摘事項11:ニューロタン錠50mgの2錠×1日2回
- 指摘事項12:向精神薬の処方日数間隔について
- 指摘事項13:一包化加算算定
- 指摘事項14:プレドニン錠5mgの半錠自家製剤加算算定
- 指摘事項15:一包化加算算定:メチコバール錠500μgの3ヶ月をこえる長期処方
- 指摘事項16:ビタメジン配合カプセルB25の3ヶ月をこえる長期処方
- 指摘事項17:セイブル錠50mg、グルファスト錠10mgの食直前
- 指摘事項18:乳幼児加算算定
- 指摘事項19:アムロジピン錠5mgの1日2回
- 指摘事項20:一包化加算算定
- 指摘事項21:メチコバール錠500μgの3ヶ月をこえる長期処方
- 指摘事項㉒タケプロンOD錠15mgの8週をこえる長期処方
- モーラスパップ60mgの貼付部位の記載無:
- 指摘事項23:クラビット錠500mgの粉砕指示に対する自家製剤加算算定
- 指摘事項24:タケプロンOD錠15mgの8週をこえる長期処方
- 指摘事項25:ユベラ錠50mgの粉砕指示に対する自家製剤加算算定
- 指摘事項26:シナール配合顆粒の3ヶ月をこえる長期処方
- 指摘事項27:ケトプロフェンパップ30mgの貼付部位記載無
- 指摘事項28:ランソプラゾールOD錠30mgの8週をこえる長期処方
- 指摘事項29:セイブル錠50mg、グルファスト錠10mgの食直前
- 指摘事項30:リフレックス錠15mgの1錠夕食後×14日分(半錠×28回分)に対する自家製剤加算算定
- 指摘事項の分析と考察
該当患者30人の指摘事項(順不同)
指摘事項1:漢方薬の食後服用
患者とのやり取りのみでは不足で、Drに一度でも疑義照会をかける必要があるとのこと。
指摘事項2:ネオドパストン配合錠L100の半錠調剤に対する自家製剤加算算定
調剤録に「割錠器を用いて均等に錠剤を分割した」記載があったため不問。
指摘事項3:カルブロック錠16mgの2錠×1日2回
Drへの疑義照会済(初回のみ)不問。
指摘事項4:エパデールS900の食後服用
上記「1」同様、患者とのやり取りのみでは不足との指摘。一度でいいので疑義照会が必要とのこと。
指摘事項5:パリエット錠10mgの8週をこえる長期処方
Drへの照会済であったため不問。
指摘事項6:チラーヂンS25μgの半錠調剤に対する自家製剤加算算定
上記「2」同様、調剤録への記載があったため、不問。
指摘事項7:エクア錠50mgの特定管理薬剤指導加算算定
薬歴への必要事項記載があったため不問。
ただ特定管理薬剤が複数品目ある場合は、品目毎の記載が必要であるとのこと。
指摘事項8:ベイスンOD錠0.2mgの食直前
処方箋通りのため、不問。
処方箋が「食直前」でなかった場合、照会を怠っていないか指摘したかった様子。
指摘事項9:タケプロンOD錠15mgの8週をこえる長期処方
上記「5」のパリエット同様、Drへの照会済みのため不問。
指摘事項10:一包化加算算定
処方箋にDrからの指示があったため不問。
指摘事項11:ニューロタン錠50mgの2錠×1日2回
Drへ照会済のため不問。
指摘事項12:向精神薬の処方日数間隔について
8/6にマイスリー錠5mg×28日分 → 8/13にマイスリー錠5mg×28日分の処方あり。
日数の重複ではないかと指摘。
患者には「お盆休み」のためと確認済であったが、8/13の時点で日数の照会をDrへ直接かけておいたほうがベストとのこと(実際に次回受診10/1であった)。今回は一応不問。
指摘事項13:一包化加算算定
処方箋にDrからの指示があったため不問
指摘事項14:プレドニン錠5mgの半錠自家製剤加算算定
上記「1」同様、不問
指摘事項15:一包化加算算定:メチコバール錠500μgの3ヶ月をこえる長期処方
患者からの効果確認はしていたもののDrへは未照会。一度は疑義照会必要と指摘あり。
指摘事項16:ビタメジン配合カプセルB25の3ヶ月をこえる長期処方
上記「15」同様、指摘。
指摘事項17:セイブル錠50mg、グルファスト錠10mgの食直前
上記「8」同様、不問。
指摘事項18:乳幼児加算算定
薬歴への必要事項(患者体重含む)記載確認、不問。
指摘事項19:アムロジピン錠5mgの1日2回
Drへの照会は済んでいたが、薬歴に「医師の指示通りと確認」のみ記載のため、理由不備と指摘。
(その用法でなくてはならない理由まで詳細に記す必要があるとのこと)
指摘事項20:一包化加算算定
処方箋にDrからの指示があったため不問。
指摘事項21:メチコバール錠500μgの3ヶ月をこえる長期処方
上記「15」同様、指摘。
指摘事項㉒タケプロンOD錠15mgの8週をこえる長期処方
上記「5」同様、不問。
モーラスパップ60mgの貼付部位の記載無:
服薬指導時患者より確認済、不問。
指摘事項23:クラビット錠500mgの粉砕指示に対する自家製剤加算算定
「クラビット細粒」が存在するため算定不可であったが、事前に気付き返戻手続きが済んでいたため、不問。
指摘事項24:タケプロンOD錠15mgの8週をこえる長期処方
上記「5」同様、不問。
指摘事項25:ユベラ錠50mgの粉砕指示に対する自家製剤加算算定
「ユベラ細粒」が存在するため算定不可。上記㉓クラビット同様事前に気付き返戻手続き済、不問。
指摘事項26:シナール配合顆粒の3ヶ月をこえる長期処方
上記「15」同様、指摘。
指摘事項27:ケトプロフェンパップ30mgの貼付部位記載無
服薬指導時患者より確認済、不問。
指摘事項28:ランソプラゾールOD錠30mgの8週をこえる長期処方
上記「5」同様、不問。
指摘事項29:セイブル錠50mg、グルファスト錠10mgの食直前
上記「8」同様、不問。
指摘事項30:リフレックス錠15mgの1錠夕食後×14日分(半錠×28回分)に対する自家製剤加算算定
処方箋にDrより指示有、不問。
(レセプト上は「1錠×14日分」で自家製算定となっていたため、「何で?」となったらしい)
指摘事項の分析と考察
ある程度、規則的であることがご覧いただけたかと思います。
分類すると、
以上の6パターンです。
個別指導が何のために行われているかというと、調剤報酬が国費から捻出されているからです。
薬剤師にそのつもりがなくても、算定ができない加算を請求していればそれは架空請求となってしまいます。
つまり加算算定に対し、算定の条件を満たしているかどうかが焦点となります。
もし個別指導の対象となったら、対象患者の調剤録を確認し「加算」に焦点を当ててください。
「なぜその患者がピックアップされたのか」が見えてきます。
そして、その加算は算定条件を本当に満たしているか、請求してもよかったのかを再度確認してください。
そこでもし、算定条件を満たしていなければ、間に合えば個別指導当日までに取り下げておきましょう。
以上、今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。