今回は薬剤師の転職先として、病院と薬局の違いについてお話しします。

薬剤師として働くなら、病院と薬局どっちにしよう?
自分にはどちらが向いているんだろう?
このようにお考えではありませんか?
薬剤師パパのまっきーです。
私はこれまで薬剤師歴14年の中で、民間の病院薬剤師と薬局薬剤師のそれぞれ経験しました。
結論から言えば、病院が調剤薬局より恵まれていると感じる点もあれば、調剤薬局が病院よりも恵まれていると感じる点もあります。
求めるものも人それぞれ異なるので、どのような方にはどちらがオススメか、これからお話しさせていただきます。
病院薬剤師のいいところ
勉強の機会に恵まれている
まず真っ先にあげられるのはこちら、「勉強の機会に恵まれている」こと。
病院薬剤師が薬局薬剤師より恵まれている最大のメリットと言えるでしょう。
病院薬剤師は、薬局薬剤師が絶対に見ることができないものを見ることができます。
「カルテ」です。
カルテには、診断内容やバイタル、そして病名が書いてあります。
この診断内容やバイタル・病名から、処方箋の処方意図を汲み取れることが非常に学習効率がいいと、個人的には思います。
福利厚生に恵まれている
こちらは病院だから、薬局だからということではないかもしれません。
企業母体の大きさで比較すると、中小調剤薬局は福利厚生が充実しているとはあまり言えませんので、病院には福利厚生という点では劣ると思います。
ただ、大手調剤薬局では病院よりも良い福利厚生があるかもしれません。
私は病院に勤めていて、一番うれしかった福利厚生は、社員食堂があったことです。
大手調剤薬局でも、なかなか社員食堂はないと思います。
お昼のメニューに頭を悩ます事が無い、かつ1食300円と格安でありがたかったです。
社員食堂で看護師など他部署の職員と交流を深めることもできたので、個人的に毎日のお昼休みは楽しみにしていました。
勤務時間に恵まれている
病院薬剤師の勤務時間は9時〜17時が多いです。
当直業務などの特別な残業があるときを除いて、私は基本、毎日17時過ぎには帰っていました。
今思えば、なかなか恵まれていましたね。
多職種と接する機会に恵まれている
当然ですが、病院内には多くの職種の方が働いています。
医師や看護師はもちろん、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカー、介護支援相談員(ケアマネ)、臨床検査技師、管理栄養士、放射線技師など、ざっと挙げてもこれだけの職種の方がいらっしゃいます。
調剤薬局で働いていると、たまに会う事はあっても毎日会う事はありません。
薬剤師以外の職種の方と日々接して考え方、知識そして刺激が得られるのは、病院薬剤師として恵まれていると思います。
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病院薬剤師で大変なところ
長期の休みが取りにくい
当然ですが病院には、入院患者がいます。
入院患者がいる時点で長期休暇という概念はなく、365日営業日です。
祝日も通常業務ではないにしろ、当番出勤があります。
実際に私が新卒1年目の正月休みは、
12月30日まで出勤
31日:休み
1月1日:休み
2日:出勤
3日:休み
4日から通常勤務
という、2連休+1日で社会人生活に絶望を覚えた記憶があります。
後述する「当直業務」と合わせて、除夜の鐘を職場で聞くことも珍しくありません。
もちろん、私が休みの箇所も別の薬剤師が出勤していますので、「連休を取って旅行」など言い出せるはずもなく…
GWやお盆も同じような感じだったので、「連休はしっかり休みたい!」「海外旅行大好き!」な方は、病院ではなく薬局のほうがオススメです。
薬剤師の立場が低い
病院内が医療業界のヒエラルヒーの縮図です。
医師、看護師、その他コメディカル職⇦ここに含まれます。
この「コメディカル」とは協同を意味する「co」が医療者「medical」についた「co-medical」なのですが、あまりの立場の低さゆえに「小(こ)メディカル」と呼ばれているような気さえしました。
病院を志望される際は、「コメディカル」と呼ばれても落ち込まない覚悟を持ってください。
当直業務(病院機能評価による)
すべての病院ではありませんが、薬剤師にも当直業務が課せられる病院もあります。
就職活動・転職活動の際には必ず当直業務の有無を確認するようにしてください。
もちろん当直手当は出ますが、私が勤めていた病院では1回(通常業務終了17時〜翌9時)で1万5千円でした。安い金額ではないけれど、時給換算すると…って感じですよね。
あと救急車が来ると一気に忙しくなるので、当時私は救急車のサイレンの音がトラウマになりました。
あと、夜中に真っ暗なロビーを抜けてトイレ行くのは、単純に怖かったです。笑
今の時点で当直業務がない病院でも、今後の病院の機能評価の認定次第では急に薬剤師の当直業務が始まる可能性はあります。(実際に私も、2年目から始まりました。)
絶対に当直業務は嫌!という方は、病院薬剤師は避けたほうがいいです。
薬局薬剤師のいいところ
組織の主役として仕事ができる
医師・看護師が主役の病院とは一転、薬局は薬剤師が主役の職場です。
当たり前ですが薬剤師抜きでは成り立ちません。
私が病院から薬局に転職する際に、一番魅力に感じたのはこの部分でした。
自分たちが組織を動かしているんだ!という実感が欲しい方には、薬局がオススメです。
キャリアに恵まれている
一般的に薬局では、病院よりもキャリアパスに恵まれています。
私が勤めていた病院では、キャリアパスといえば勤務薬剤師▶︎主任クラス▶︎薬局長(薬剤部長)です。
ですが薬局では、勤務薬剤師▶︎管理薬剤師(薬局長)▶︎エリアマネジャー▶︎エリア長▶︎統括部長…など、キャリアは多岐にわたります。
また、調剤薬局を経験して、自分の薬局を立ち上げるというキャリアもあります。
どんどん出世したい方、起業を志している方には、病院よりも薬局がオススメです。
給料が高い
病院薬剤師よりも薬局薬剤師の方が一般的に年収は高いです。
初任給もそうですが、上述したように薬局の方がキャリアパスに恵まれているので、昇給+役職手当で病院薬剤師よりも年収価格帯は高くなります。
実際に私も、病院から薬局に転職した際には、年収は100万円以上あがりました。
家族を養われている方、とりあえず年収を上げたい方には、病院よりも薬局がオススメです。
薬局薬剤師の大変なところ
人事異動によって環境が変わる(中〜大企業)
多店舗している薬局では、従業員の入退職による店舗異動は必ずあります。
特に全国展開しているような大手チェーンであれば、転居を伴う異動も珍しくありません。
また薬局の特徴として、門前病院(クリニック)の影響が店舗によって色濃く出ます。
A店では内科、B店では精神科、C店では小児科など、門前標榜科目が変われば処方内容も変わります。
せっかく内科に強くなったが、またイチから精神科の勉強をしなければ…という可能性もあります。
ジェネラリストではなくスペシャリストを目指したい方、ひとつの職場でどっしりと腰を据えて働きたい方には、薬局よりも病院がオススメです。
勤務時間が長い
病院では勤務時間が9時〜17時が一般的と上述しましたが、反対に薬局の勤務時間は長くなることが多いです。
クリニック門前の場合、多くの門前薬局がクリニック最後の患者を待つ必要があります。
クリニックも遅いところは「20時最終受付」もありますので、そこから最後の患者を待つことになると、閉店は21時をすぎることも珍しくありません。
そのため、お子さんが小さい方や、早く帰りたい方には病院がオススメです。
反対に、クリニックは長期休みはしっかりと取られるところが多いので、クリニック門前は正月休みやGW、お盆休みなどはしっかり休めるところが多いです。
普段は時間遅くてもいいから、休みは長期でしっかりと取りたい方には病院よりも薬局がオススメです。
保険や診療報酬の知識が必要
病院では不要かと言うとそうではありませんが、薬局では会計に直結するので各種保険や診療報酬の知識が不可欠です。必要に応じて、患者に説明することもあります。
病院では会計窓口は別の部署で、薬剤師は調剤や服薬指導に専念することが多いです。
私も病院から薬局へ転職したときは、はじめは保険や診療報酬について勉強した覚えがあります。
私のように、病院から薬局への転職を検討されている方は、保険や診療報酬の勉強が必要があると思っておいてください。
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まとめ
以上、私の経験をもとに病院と薬局の良いところ、大変なところをまとめました。
病院か薬局かで迷われている方の参考になれば幸いです。
ただもちろん、例外はあります。
例えば、長期休みが取りやすい病院もあれば、600万円以上高給の病院もあると思います。
また、異動が絶対にない薬局もあれば、18時あがりの薬局もあります。(⇦私はここ)
そのため、転職の際にはしっかりと情報収集を行ってください。
それには転職サイトへの登録は必須です。
上のほうでも紹介しましたが、こちらのファルマスタッフは、日本調剤という大手企業が母体で安定しており、求人数も豊富です。
- 高給与(600万円以上)の求人数:12,475件※
- 18時までの職場の求人数:6,725件※
- 駅チカの求人数:24,036件※ (※2019年10月10日時点)
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理由については、以下の記事をご覧ください。
以上、今回も最後までお読みいただきありがとうございました。