
辞める決心はしたけど、まず誰に伝えたらいいの?
どういう伝え方をすれば、嫌われずに円満退職できる?
このような疑問にお答えします。
転職を4度経験しているので、当たり前ですが退職も4度経験しています。
何度経験していても、上司言い出すときには毎回、とても緊張します。
長く勤めていた場合ならもちろん、短くてもお世話になったことは事実ですので、できれば円満退職したいですよね。
また余程のことがない限り、退職報告後も数週間〜数ヶ月働くのが一般的です。
その間にできるだけ居心地良く過ごせるよう、今回は退職を円満にするたった4つのコツを書いていきます。
私の過去の経験から、可能な限りスムーズに退職できるよう記事を書きましたので、退職を言い出せずにお悩みの方、これから退職をお考えの方の参考になれば幸いです。
引き止めに合わないよう退職理由を明確に
まず、退職の理由を明確にしましょう。
ここでブレてしまうと、退職の意図が伝わらないため理解が得られず円満退職には至りません。
そして大事なことは、その理由が「退職しないと解決しないこと」であることです。
円満退職には、上司や会社の理解が必要不可欠です。
そのためには、「それだったら仕方ないな」と理解される退職理由を伝えましょう。
退職理由は本音であればベストですが、円満退職のためには上司や会社に伝えにくい場合もあります。
以下に主な「薬剤師の退職理由」を列挙するので、場合によっては「本音に近い建前」として参考にして下さい。
薬局内の人間関係悪化による退職

人間関係の悪化
薬剤師として働く以上、人間関係の問題は不可避です。
薬剤師の転職で最も多い理由であり、人間関係がうまくいっていない薬剤師は非常に多いです。
我慢しようとしても一日中、同じ空間にいる薬剤師という職業柄、なかなか難しいです。
また上司の協力を仰ぐなどをし解決に労力を注ぐも、結局解決しないことが多いです。
反対に、問題が顕在化することで悪化する可能性も…。
退職を検討する理由としては充分です。
過酷な労働環境

過酷な労働環境
薬剤師と言う職業は頭脳労働と思いがちですが、
・残業が多くてライフワークバランスが保てない
・通勤時間が長くて苦しい
・人員不足で休日が確保できない
・せっかくの休日に施設からの呼び出しで満足に休めない
など、職場によっては非常に肉体労働的な部分が多いです。
体力的な問題で退職を検討するというのは、珍しい話ではありません。
もしかするとこういった労働環境下では、他のスタッフも同じように頑張っているかもしれません。
『自分だけ逃げてもいいのか?』と罪悪感を抱く場合もあります。
しかし、体力には当然ながら個人差があります。
50時間残業してもピンピンしている人もいれば、20時間でも倒れてしまう人もいるとおもいます。
他の人と同じように頑張れなくても、環境が過酷と感じるのであればそれは正当な退職理由です。
体力の限界であることを理由に、このままでは他の人に迷惑がかかることを強調して、退職の意思を伝えましょう。
薬剤師としてキャリアアップをしたい

キャリアアップ
キャリアアップを理由に退職するのは珍しくありません。
ただし、漠然と「キャリアアップをしたいから」と言っても伝わりません。
・具体的に、どういったキャリアアップがしたいのか?
・それは現職では叶わないのか?
あるいは望むキャリアは現職にもあるが、既に上が詰まっており、自身の出世がすぐには望めないような場合も伝えやすいでしょう。
薬剤師として他社を経験したい
これは実際に、私が伝えた退職理由です。
大きな会社を経験して、多くのことを学びたいことを伝え上司の理解を得て、円満退職に至りました。
このように、『今よりも大きな会社を経験したい』パターンは、上司の理解を得やすいでしょう。
また反対に大手薬局に勤めているのであれば、『地域に密着した小規模薬局で、薬剤師としてひとりひとりの患者と向き合いたい』という場合も理解を得やすいかと思います。
薬剤師以外にチャレンジしたい分野がある

他分野へのチャレンジ
こちらも比較的理解は得やすいでしょうし、引き留めようもありません。
正直に伝えることで応援してくれる可能性が高いです。
ただ理解を得るためには、どういった分野に挑戦するかの具体的な説明は必要になります。
円満退職をするためのポイント
退職希望日の1~3ヶ月前には意思表示をする!

意思表示は数カ月前に前もって
まずは現職の就業規則を確認しましょう。
大抵、「自己都合での退職する場合は、退職の◯ヶ月前に申し出ること」と定められています。
もし正式な就業規則が無ければ、一般薬剤師で1~2ヶ月前、管理薬剤師が3ヶ月前が妥当なラインと思います。
また一応、労働基準法では「退職する2週間前」とされていますが、あくまで法律上の話です。
2週間後に急にひとり薬剤師がいなくなると現場は回らず、会社としてはかなり困りますよね。
円満退職に持っていくなら、法律よりも会社の規則に従いましょう。
退職の報告相手は絶対に「直属の上司」!(例外除く)
必ず「直属の上司」です。
間違っても、直属の上司を飛ばしてはいけませんし、同僚などから伝わってしまうのは最悪です。
ただ退職理由が直属の上司との人間関係であれば、例外として違ってもOKです。
直接、「あなたが原因です」と伝えるのは勇気が要りますし、難しいと思います。
もしかすると報告自体をもみ消されたり、上司が保身のために人事部等に正確に報告しない可能性が高いです。
また退職報告は必ず対面で、上司の手空きのときにしましょう。
当たり前ですが、メールやLINEでの報告は絶対にダメです!
引き留めに揺るがないよう、決意は固く!

決意は固く!
引き留めには2パターンあります。
ひとつは現職に引き留める場合と、もうひとつは退職は認めるが時期を先延ばしにする場合です。
現職への引き留めは、年収アップや勤務環境改善、出世を条件に提示されることがあります。
あなたにとって本当に良い条件であれば、留まるのも一つの選択肢かもしれません。
ただ注意すべき点は、その提示が本当に実現されるかどうかです。
年収アップならまだ書類が残るかもしれませんが、勤務環境改善などはその場しのぎの口約束になる可能性があります。
また留まったところで、「一度辞めようとした」という事実は消えません。
またいつ辞めるかもしれない、と上司からの信頼は損なわれており、自身の罪悪感と居心地の悪さだけが残ってしまいます。
そしてもうひとつの、「すぐに辞められても困る。後任が決まるまで待ってほしい」と先延ばしにされることはよくあります。
この場合も「次の入社日が決まっていますので」と言ってきっぱりと断るか、応じるにしても「○月○日まで」と期限を設けましょう。
もしかしたら、これもとりあえず引き留めるための口実で、あなたが諦めるまで後任を探す気などない可能性もあります。
ここで大切なのは、『退職の意思が固い』と認識してもらうことです。
キッパリと断って退職の意思を伝えても、意外と理解されて円満退職することができます。
反対に、少々の引き留めで揺らいだり迷うほうが心証は悪くなります。
現職の悪口はNG!
退職報告時、直属の上司や人事担当者から「最後に言っておきたいこと」を聞かれることがあります。
「じゃあせっかくなので」と、不満がある場合はどうしても言いたくなりますが、それがただの会社や個人に対する不満ならば言わないでおきましょう。
「最後に言っておきたいこと」は会社としても形式上、聞いているだけです。
そこでがっつり不満を並べられても、辞めていく人間が抱いている不満を解決する理由はないので、伝える意味は無いですよね。
また万が一、その不満が解消されればあなたは退職をせずにとどまるのですか?
このように、言ってもあなたが得することはなく時間の無駄です。
吐き出したい気持ちをグッとこらえ、「自分勝手で申し訳ありません。いままでありがとうございました。」と、ひとつ大人な対応で気持ちよく去りましょう。
引き留められないために

円満退職するためには…?
上述しましたが、引き留めを断るためには、次の職場が決まっていることを伝えるのがスムーズで、最も角が立ちにくいです。
そのため、転職活動は在籍中に行うのがベストです。
しかし、ただでさえ忙しい業務の合間を縫って転職先を自分で探すのは時間的に難しいと思いますので、薬剤師転職エージェントへの登録をオススメします。
すぐに転職をしなくても、あらかじめ登録をしておくことで、エージェントがあなたの代わりに探してくれます!
例えば、『18時まで』『土日休み』『残業ナシ』など希望の条件を伝えておくと、その求人が出た時点でエージェントより連絡が入ります。
自分で転職活動をしていても、このようなマッチングはまず不可能です。
辞めてから探すと、すぐに働きたい場合は時間的な制限があるので、良い求人に巡り会えない可能性が高いです。
もちろん、薬剤師の登録・利用は完全無料なので利用しない手はありません!
薬剤師転職エージェントは数多くありますが、『複数登録するのは面倒!』と言う方には、当サイトでは「ファルマスタッフ」をオススメしています。
オススメをする理由は、私自身が利用して満足のいった転職活動が出来たこともありますが、
・業界最大手運営求人取りこぼしリスクを最小限にできること
・この人に任せれば安心と思える、個別面談を登録者全員に実施していること
・薬局との面接時に聞きにくいことを代わりに聞いてくれる面接同行をしていること
があります。
退職は新生活へのスタート!

新生活へのスタート
いずれ退職すると言っても、退職するまでの期間は平穏に過ごしたいものです。
狭い業界ですので、最後の印象が悪いと今後のキャリアに影響が出るかもしれません。
転職先にあなたの悪口を流したりと、嫌がらせをするような上司がいるかもしれません。
どうせ退職するからと言わず、少しの心がけで円満退職を目指しましょう!